2016/02/02 更新
SUPER GT初のハイブリッドマシン プリウスGT300をチェック！
プリウスGT300は、SUPER GTに参戦するために開発されたレーシングカーです。エコ技術をレースの世界に取り入れた革新的なマシンですが、2016年からは新型プリウスをベースにアップグレードします。GT300クラスでのさらなる活躍にも注目です。
GT300 プリウス
ルーフやウインドウのシルエット、ランプ類のデザインに市販車の面影を残しているGT300 プリウス
プリウスGTはJAF-GTに属するマシンで、特性としてはストレートよりもコーナリング性能が優れている。特に昨シーズンはフレームの軽量化とエアロパーツの改修を実施。加えて、今年は新たに装着することとなったブリヂストンタイヤに合わせる形でダンパーやジオメトリー関係も見直したという。
SUPER GTに参戦しているプリウス GT300は、
エコカーの特徴を活かし、ストレートスピードがライバルより速いのが特徴です。
空気抵抗の少ない流れるようなボディ形状、
さらにハイブリッドシステムによるパワーアシストなどが、
プリウス GT300の武器となっています。
デザイン上のモチーフやハイブリッドを使用する基本コンセプトこそ、
市販車のプリウスをイメージしていますが、
GT300仕様は３．４リッターV8エンジンをミッドシップに搭載する、
まったく別物のクルマであることがわかります。
GT300 プリウス
市販車のZVW30型プリウス。
プリウスはエコカーの元祖で、長い歴史の中でハイブリッド技術を熟成させたクルマです。
このコンセプトはレースカーであるGT300のプリウスにも受け継がれています。
市販車の持つイメージを引き立たせ、レースでの速さに結びつけています。
SUPER GTに出場するマシンは、市販車のイメージを投影させており、
それがレース人気の高さのひとつの理由となっています。
GT300 プリウス
2014年のSUPER GTに参戦したプリウス GT300。
GT300のプリウスはSUPER GTの名門チーム、aprが開発を担当しています。
GT300はライトのデザインやウインドウ周りの形状が市販車と似ていますが、
低く構えたフォルムとエアロパーツで武装したスタイリングは、
エコカーとは思えないほど迫力があります。
GT300 プリウス
プリウスGT300に搭載されているエンジンは、フォーミュラニッポンでも使用されていたエンジンをベースにしています。
市販車のプリウスは直列4気筒エンジンですが、
GT300のプリウスに搭載されているエンジンはV型8気筒3400ccという、
ものすごいパワーのエンジンを搭載しています。
レースで使用されるマシンにも、ハイブリッドを組み合わせています。
ハイブリットに関するパーツは、市販車のものが流用されており、
レースで培った技術を、市販車に活かしているのです。
GT300 プリウス
プリウスGT300のデビューイヤーとなった2012年
初年度は第６戦で予選でトップタイムをマークするなど、
プリウス GT300は早くもレースで注目を集めました。
GT300 プリウス
プリウス GT300の２年目となる２０１３年シーズンは、SUPER GTのレース史上に残る快挙を達成
SUPER GTでははじめてハイブリッド車で優勝したのはプリウスGT300です。
GT300 プリウス
2015年シーズンのGT300クラスに参戦したTOYOTA プリウス apr GTです。
GT300 プリウスはハイブリッドシステムと優れた空力性能で圧倒的なスピードを獲得しただけでなく、コーナリング性能も向上させるなど、年々進化を続けています。
しかし2015年をもってZVW30型プリウスはGT300のレースから引退。その役目を終えました。
GT300 プリウス
2016年シーズンは心機一転して、新型モデルをベースに参戦します。
2015年限りでレースから退いたZVW30型プリウスでしたが、
2016年シーズンからはさらにスタイリッシュになった、
ZVW50型プリウスへとアップグレードします。
これまで1台体制でレースを戦ってきましたが、
2016年からは2台体制となり、さらなる活躍が期待されます。
GT300 プリウス
いかがでしたでしょうか。
先進のエコ技術をレースで取り入れたプリウスGT300は、
レーシングカーのありかたを変えた未来のレース用マシンです。
街でよく見かけるエコカーですが、
このようなレース活動を行っていたと思うと、心躍るものがあります。
