2016/02/06 更新
あなたは知ってる?オートレースのバイクに秘められた秘密とは
元有名タレントの活躍でも話題のオートレース。バイクとレーサーが一体となって走る姿は迫力満点!そんなオートレースのバイクには普通のバイクとは異なる秘密があるんです。これを読んでからオートレースに行くと一層レースが楽しめるかも。
オートレースといえば、元有名タレントがレーサーに転向したことで一気に注目をあつめました。
そもそもオートレースとは競馬、競輪、競艇とならぶ公営競技の一つです。
内側に少し傾斜した1週500メートル、幅30メートルのコース6周して順位を競います。
レースに使用するのはオートレース専用の600ccエンジンを積んだバイク。
直線で150km/h、コーナーでも90km/hを超えるスピードで走行します。
レースは3~5日間行なわれ、予選、準決勝を経て最終日に優勝戦が行なわれます。
競馬などとは違い、オートレースにはハンデがあるのが特徴。
ハンデレースの単位は10メートルで、同じハンデラインに2台以上がならぶ場合は実力が下位とみなされた選手が内側となります。
ちなみに、有力選手がそろうSGレースなど、実力が接近している選手同士が戦う場合にはハンデがつくことはありません。
オートレースで使用されるバイクには通常のバイクとは異なるいくつかの特徴があります。
ブレーキがない
これは聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
オートレースのバイク、最大の特徴がブレーキがないこと。
レースが接近戦で行なわれるため、ブレーキ操作をすると事故のもとになることからオートレースのバイクにはブレーキが付いていないんです。
その分、エンジンブレーキの効きが強力になっています。
ハンドルの高さが左右で違う
オートレースは内側に傾斜したコースを左回りで走ります。
終始傾斜して走行するため、安定性向上のためにオートレースのバイクは左ハンドルが高くなっています。
計器類がついていない
オートレースのバイクには競争に必要のないものは一切ついていません。
ですので、各種メーターやランプなどが付いていないんです。
セルモーターや始動キックペダルもついていないので、エンジンは押しかけによって始動させます。
2段変則トランスミッション
スタートはローギア、トップギアに入れ替えたらあとはアクセル操作による加減速のみとなります。
オートレースのバイクのトップギアのパワーハンドは時速50km/h~150km/hと非常に広いのでコントロールには細心のテクニックが必要となります。
三角タイヤ
オートレースのバイクは前後輪ともカーブの接地性を良くするためにダイヤの断面は三角形をしており、KR-73S を統一使用しています。
しかし、新品のタイヤは接地性が十分ではないため、使用前に接地面側のトレッド部表面をサンダーで削り、コースを数週する「当たりつけ」というものを行ないます。
なお、タイヤの寿命は通常3~4レースととても短いものとなっています。
また、雨天用の特別なタイヤはなく、トレッド部の高いものを雨天用、低いものを晴天用として使い分けます。
なお、寒冷期にはコンパウンドが低い気温に対応したKR-73Wを使用することがあります。
オートレースのバイクは通常のバイクと大きく異なることがお分かり頂けたと思います。
なお、オートレースではバイクはまさに相棒とよべる存在ですので、バイクのメンテナンスはレーサーが自分で行います。
エンジンの調整、整備次第で性能が変わり、勝敗の行方にも大きく影響してきます。自分の個性と作戦を考えながら調整することで最高のバイクに仕上げていきます。
さらに、レースに使うバイクが故障した場合の修理費用、タイヤ費用は自費。
トップ選手では年間1,000万円以上の費用をかける場合もあるとか。
オートレースのバイクはかなり特徴的で、レーサーが愛情をこめてメンテナンスを行なっていることがお分かりいただけたと思います。
そこで疑問なのが、オートレースのバイクは早いのか?ということ。
そんな疑問を解決してくれる面白い動画があります。
2009年と少し古いですが、オートレース、モタード、レーシングサイドカー、ロードレース、スーパースライドがオートレース場のオーバルトラックでそのスピードを競うというもの。
果たして結果はどうなったのか!興味のある方は是非ご覧下さい!
バイク異種格闘技戦 オーバル最速は誰だ!モタードVSオートレースetc
いかがでしたでしょうか。
オートレースのバイクについてお分かり頂けましたでしょうか。
通常のバイクとはかなり異なる特徴を持つ、まさにオートレース用に作られたバイクであることがお分かりいただけたと思います。
F1など車のレースではメカニックがいて整備をしますが、オートレースではレーサーがバイクの整備を行なうというのも興味深いですね。
愛情こめて整備をしたバイクはまさに相棒と呼ぶにふさわしい1台となることでしょう。
オートレースのバイクに興味をもたれた方、一度オートレースに足を運んでみてはいかがでしょうか。