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    1980年代の黄金期だけじゃない、ホンダのF1における活躍の歴史

    「ホンダとF1」と聞くと、音速の貴公子で有名なアイルトン・セナ選手が活躍した1980年代を思い浮かべる方が多いかも知れません。しかし、ホンダのF1における歴史は古く、今から50年以上も前に遡ります。今回は、ホンダのF1における活躍の歴史について紹介します。

    ホンダのF1における活躍の歴史

    ホンダとF1・・そう聞くと、F1に輝く金字塔を打ち立てた1980年代後半-1990年代を思い浮かべる人が多いかと思います。しかし、ホンダのF1における活躍の歴史は、それだけではありません。F1におけるホンダは最初、二輪車でマン島TTレースを制した後の1964年にF1へ鳴り物入りで参戦し、僅か5年という歳月の間に印象深い活躍を残しました。今回は、ホンダのF1における活躍の歴史を、第1期の活動から紐解いて紹介していこうと思います。

    ホンダのF1活動・第1期(1964-1968年)

    ホンダのF1活動は1961年から始まり、1964年にホンダはF1に本格参入しました。
    独自で開発したシャシーとエンジンゆえに参戦した年は出走3戦全てでリタイアという厳しい結果に終わりました。
    しかし、翌1965年は全戦出場、完走率50%という躍進ぶりを発揮しました。また、この年参戦から僅か11戦でホンダはF1初優勝を記録しました。

    ホンダ・RA272(1965年)

    ホンダのF1初優勝を記録したマシン。ホンダがF1参入から僅か11戦目での快挙だった

    こちらが初優勝を記録したマシンのホンダ・RA272です。初優勝を記録したサーキットが高地にある事を逆手に取り、飛行機のエンジン技術を取り入れたエンジンで安定したパフォーマンスを見せてライバルに圧倒的な差を付けて優勝したマシンです。

    ホンダのF1活動第1期で活躍したドライバー

    ここでは、ホンダのF1活動第1期で活躍したドライバーを紹介します。

    リッチー・ギンサー選手(アメリカ)

    ホンダにF1初優勝をもたらしたドライバー

    まずは、ホンダにF1初優勝をもたらしたリッチー・ギンサー選手。繊細な運転技術と高い完走率が評価されたドライバーでした。また、初優勝を記録したメキシコGPでは終始1位を独走して優勝するという快挙を成し遂げました。

    ジョン・サーティース選手(イギリス)

    F1とバイクのロードレースの両方でチャンピオンを獲得した伝説のドライバー

    次に紹介するのはジョン・サーティース選手。バイクのロードレース世界選手権とF1の両方でチャンピオンを獲得したただ一人のドライバーです。1967年にホンダで1勝、3位入賞1回と活躍し、その年のコンストラクターズランキング4位に貢献したドライバーです。

    ホンダのF1活動・第2期(1983-1992年)

    公害問題に対するエンジン開発を理由に1968年で一度活動を休止したホンダでしたが、ターボエンジンが活躍していた1983年にF1復帰を宣言しました。1984年からホンダはウィリアムズという古参チームとの契約を行い、その年の第2期初優勝を皮切りにホンダF1は1986年からコンストラクターズチャンピオンを6年連続、1987年からドライバーズチャンピオンを5年連続で獲得するという金字塔をF1界に打ち立てました。

    第2期にホンダエンジンを搭載し活躍したF1マシン

    ウィリアムズ・ホンダFW11(1986年)

    F1活動復帰から4年目で1986,1987年とコンストラクターズタイトルを記録したマシン

    ホンダF1の黄金期の始まりとなったマシンがこのウィリアムズ・ホンダFW11です。1986年はコンストラクターズチャンピオンのみでしたが、翌年1987年はコンストラクターズとドライバーズの両タイトルを獲得しました。

    マクラーレン・ホンダMP4/4(1988年)

    当時のF1界における金字塔・シーズン16戦15勝を記録した最強のマシン

    1988年、ホンダはウィリアムズとの関係を解消し、マクラーレンという古参チームと契約をしました。F1ブームが日本で始まって間もない頃に登場したこのMP4/4は、シーズン16戦15勝、1-2フィニッシュ10回、コンストラクターズポイントでも2位チームに3倍以上のポイント差を付けるなど、F1グランプリを総なめにした成績を残しました。

    ホンダのF1活動・エンジンサプライヤーとしての活躍

    1992年にホンダは再びF1活動から撤退しましたが、エンジンサプライヤーとして再び1996年から活動を再開します。その中でも活躍したマシンをこちらで紹介します。

    デイモン・ヒル選手の駆るジョーダン198

    こちらは無限ホンダのマシンですが、1998年に登場したジョーダン・無限ホンダのジョーダン198です。F1チャンピオン経験のあるデイモン・ヒル選手がドライブし、この年のベルギーGPでは大雨の中完走8台というサバイバルレースを制しました。

    佐藤琢磨選手の駆るBAR006

    次は、2004年に登場したBARホンダのBAR006。ジャパンパワー復活と言われ再びF1がブームとなっていた中、アメリカGPで3位表彰台に上るなど、大活躍を遂げました。

    2015年に復活したホンダのF1活動

    いかがだったでしょうか。今回は、ホンダのF1活動についての紹介を行いました。全てを書くととても長文になってしまうため駆け足での説明で申し訳ないですが、1980年代の黄金期以前にもホンダはF1で活躍をしていた事が伝われば幸いに思います。

    2015年にホンダはマクラーレンと契約し1988年以来のタッグでF1に復帰しました。復帰1年目という事もあり苦戦を強いられましたが、入賞を数回果たすなど、その実力は未だに健在です。

    みなさんもぜひこの記事を読んで、ホンダF1の今後の活躍に期待してみてはいかがでしょうか。

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